“doll” ~ GUNSLINGER GIRL-IL TEATRINO-
Gunslinger Girlのアニメの二期は、”萌え”を前面に押し出しすぎたせいか、なんというか残念な子という評価が大勢を占めていて残念なのですが、音楽に関してはその評価は当てはまらないようです。麻枝准作詞・作曲でLiaが歌い上げるEnding曲の”doll”は、Gunslinger Girl本編の少女たちの哀しい境遇を背景に、すばらしい名曲に仕上がっています。
アニメ本編では、エンディングをLiaと多田葵が分担しています。最終話のみ、Liaによるhumanが流れます。この、dollとhumanは明らかに対をなしている曲と思われます。2つの曲の歌詞をつなげてみればわかるのですが、dollでは、”いつかゆけるのなら遠い海へ 世界の果ての果てまで そんな場所にたどり着けたら どんな気持ちになれるのかな” humanでは”終わりが訪れ 今僕の生命が始まる あたたかな水の中で身をまるめていた” と結ばれます。
二期の主人公はトリエラと、トリエラの裏面とも言うべきピノッキオです。”あたたかな手から生まれた 心を持たない人形”は、トリエラが救われた状況から、ラシェルとトリエラを表していると思われます。あるいは、クリスティアーノとピノッキオかもしれませんね。また、ヘンリエッタと違い、ヒルシャーに素直に感情を伝えられない彼女の心情が、”いつか聞いてほしいこの思いも 言葉にはならないけど 力の限りを振り絞って 生きていくことを知るから”という歌詞で表現されていると思います。また、”裏トリエラ”とも言うべきピノッキオは人間ですが、その生い立ちから義体と変わらない心情の持ち主と思われます。この二人が、doll(義体・殺し屋)から、human(人間)へ至る過程が、まさにこの2曲にこめられているのでは、と思うのです。
アニメの二期は、そのキャラクターデザイン・演出などから不評の限りでしたが、それでもこの”doll”/”human”を残してくれたことは幸いだったと思います。この2曲に、Gunslinger Girlの核となるテーマが込められているからです。アニメはともかくとして、原作ファンの方はぜひ、聴いてみてください。きっと響くものがあると思います。